がしかし、
「自分たちで買ってきて植えたけど、枯れてしまった」
「管理が大変で手に負えないから、もう要らない(T_T)」
という声を聞きます。
日当たり↑重要。広々して気持ちいい^^芝生欲しくなりますよね〜
写真では分かりづらいけど、多分緩やかな傾斜がある=水はけがよい
大芝生地@京都府立植物園 2020.2.7撮影
地下鉄の北山駅降りてすぐ。様々な植物があって勉強になります✧
園内にはカフェがふたつ。北山通りの進々堂(パン屋)でランチも
|
①【芝生に必要な環境条件】
・日当たり
(半日以上、西日は△)
・水はけのよさ
②【植えた後のメンテナンス】
・夏の水やり
・芝刈り&掃除
・エアレーション(土に空気をいれ、根の生長を促す作業)
が基本です。
※ヒメコウライシバを想定して書いてます。
①の基本の環境条件で
- 改善できるのは、水はけ
日当たりがいいにも関わらず、
育たない場合は土の質と勾配に注目
→水はけをよくするには、
・芝を貼る土台に川砂をいれる
・地形をつくり、勾配をとる
- 日当たりを確保できない場合は
・芝生への日光を遮っていた樹木を剪定するか
・潔く植物を変更しましょう
今回は、
「植物を変更する」に焦点をあてて書きます^^
多少の踏圧にも耐える、丈夫な植物は芝生以外にもあります。
→タイプA へ
芝生、というコダワリを少し緩めてみませんか?
芝生は素敵だけど、他にもグランドカバーは色々あります。
選ぶといいのです
「多分...あなたがほしいのは、
芝生を含めた緑のグランドカバー、ではないですか?」
↑と打合せや相談では尋ねます♪
ネット検索すると、「グランドカバー、半日陰」で
いろいろでるのですが、
あえて、
私なりの
グランドカバーの役割を分類してみると、
(ざっくり)3タイプ。
タイプA:芝生のように、多少の踏圧に耐え、丈夫
=生長が早く繁殖力があり、管理が必要
(※AはタイプBの役割を兼ねる場合もアリ)
芝生のような実用性を兼ねた、明るい緑のカーペット
例:クリーピングタイム(ロンギカウリス)、ヒメイワダレソウ、エリゲロンなど
※芝生ほどではないが、日当たりが必要
タイプB:踏圧には適さないが、丈夫
=生長が緩やかで管理はほどんど不要(※タイプA との比較で)
視覚的な、落ち着いた雰囲気の濃い緑のカーペット
例:リュウノヒゲ、*フッキソウ、*ヤブコウジ、ハイビャクシンなど
※明るい日陰〜日陰+湿度
タイプC:葉や花が比較的大きく、踏圧には適さないが、丈夫
=生長は早い方だが、管理は比較的容易
個性的な葉色と模様のあるカーペット
例:アジュガ、*リシマキア・ヌンムラリア、*ユキノシタなど
※樹木の足元などの木陰〜日陰+湿度
*は乾燥が苦手
※グランドカバーと呼ばれるだけに、
どのタイプも
雑草や地表の乾燥を防止し、土が流れるの防止する効果があります
植物によって、
土の性質、成長のしかた(高さや拡がり方)、手入れの頻度などが異なります。
どれを植えたらいいか、迷った時の基本は、
好みの植物+植える場所との相性
丸い葉はユキノシタ、紫の花はムスカリ |
例えば、
私に依頼してくださるお客様の場合、
爽やかな印象の植物を好まれる方が多いです。
庭の全体イメージとお好みの植物を把握して、
その場所=環境 に合うグランドカバーを提案します。
このブログを見てくださる方々の土地の条件や好みはそれぞれ違いますので、
コレがオススメ!とは言い難いのですが、
日向からやや半日陰までの条件で、
芝生の代わりになりそうなのは、タイプA。
その中でも
・ふわふわした印象のグランドカバー
エリゲロン(常緑)(別名:源平小菊)、はいいと思います。
白やピンクの小さな花が咲き、草丈15cm程まで生長します。
もうひとつは、
・地面にピシッと張りついた感じのグランドカバー
ヒメイワダレソウ(落葉)
小さなピンクの花が咲き、草丈5-10cm程まで生長します。
生長がハイスピードだけど、芝生に比べれば管理は楽◎
(どちらも日当たり大好きな植物です。日陰だと花は難しい)
しつこいようですが、植える前には
植物の性質、環境との相性、そして手入れの時間
を知ることが、大切です。
ご参考までに、
↓は施工した庭の植物写真(5月頃かな)
エリゲロンの花(白やピンク)と
それより背の低いヒメイワダレソウ
が広がる。
左上は黄金シモツケ
|
草花の旬に左右することなく植物を手に入れたい場合、
私は長野の「おぎはら植物園」さんからネット購入することもあります。
沢山のグランドカバーや山野草が取扱いされてますし、ホームページを見ているだけでも楽しいです^^
2020.2時点で
※関西は湿度が関東に比べて高いので、植える場所、環境を把握して購入するようにしてます。
※因みに、園芸店は開花や蕾の状態で草花が並ぶことがほとんどです。施工時期が合う時は、園芸店へ見に行ったりします。
※エリゲロンもヒメイワダレソウも繁殖力があるので、
背が低くて繊細な植物を近くに植えないように、ご注意を!繊細な植物は自然淘汰されてしまいます。
いろんなグランドカバーのなかから、選んで、適正な場所に植えれば、
庭の印象も、庭での過ごし方も変わります。
・植えてみたけど、もうお手上げ(T_T)
・いまある庭への具体的アドバイスがほしい!
という方は、ご相談ください。
お問い合わせを待ってます。
最後に、
環境条件は合わないけど、絶対に芝生がほしい!という場合、
・数年に一度、傷んだ芝生を交換
・視覚的な緑を求めるなら、人工芝に交換
という選択肢もアリです。
庭づくり、という視点から寂しくなるのでオススメはしません^^
どんなことにも言えますが、
要は、グランドカバーの目的を見極めることが大切
ということです(^^)
ガーデンデザイナー 宮森有子
心穏やかになれる、自然を暮らしのそばに
0 件のコメント:
コメントを投稿